TPP署名直前に物言いした国カナダと日本の互恵関係

環太平洋パートナーシップ(TPP)に参加する12か国の署名がニュージーランドのオークランドで行われましたが、これについてTPPに参加した高鳥氏が、2月5日に自民党が行ったTPP総合対策実行本部会で、カナダが署名直前に物言いをはじめたという経緯が明らかにされました。

実はTPPの署名直前にカナダが「署名はするが国内の協定承認手続きをどうするかについてはこの場で約束ができない」と主張し始め、署名をしぶったというのです。

若きトルドー首相率いるカナダの自由党に政権が交代したカナダはTPPについて「交渉が透明性を欠く」としてかなりの難色を示すようになったのです。結局TPPでは閣僚会合の時間の多くをカナダの説得に使ったという後日談を高鳥氏の口から発表されました。

TPPについては賛否両論がありますが、日本の農業を衰退から守るにはTPPに合意することは必至でしょう。世論調査でも約60%の国民がTPP合意に賛成しています。日本の食を守るためには世界に打って出る政策も必要だと思います。

平成28年2月、岸田文雄外務大臣とステファン・ディオン・カナダ外務大臣は日本カナダ間の強固な二国関係を強化するために日加共同声明を発表しました。二国間のダイナミックな関係を増進するために定期的な対話を行いつつ、地域的、およびグローバルな課題に共に取り組むことをコミットメントしました。特にエネルギー、インフラ、科学技術協力、ビジネス環境の改善の4つの分野における協力を確認しています。

地域情勢については緊迫している北朝鮮問題にも触れ、いかなる挑発行動を自制するように求めることと、拉致問題の早期解決を求めるよう努力し、また平和維持活動、テロ対策、人道支援、災害援助などのグローバルな取り組みについてもコミットメントしました。

カナダは戦後日本が国際社会に復帰するように助けてくれた数少ない最恵国待遇の国です。1950年以降、日本とカナダは数多くの互恵的関係を築いており、両国の首相が互いに訪問しあっています。特筆すべきは2009年に天皇・皇后両陛下が国賓としてカナダを訪問されたことでしょう。カナダは日本にとってこれからも大切な存在だといえます。