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8月発表のGDPはカナダ産業界に朗報、他

カナダの産業界にとって朗報となるかもしれません。カナダ政府は8月29日、4~6月期の同国のGDPが前年比で3.1%増加したとの結果を公表しました。カナダにとってはほぼ3年ぶりの高い成長率となり、産業界もこれに応じて活況を帯びていくだろうとの声が挙がっています。エコノミストの予想では2.6%~2.7%とされていたカナダのGDP伸び率ですが、それを0.4%ほど上回る結果となりました。カナダ経済の大きなウェイトを占めている輸出産業が好調であったほか、個人消費も伸びて幅広い分野の成長がGDPの底上げに寄与したようです。

ここ数年カナダの経済は低調していたように感じます。しかし世界的に経済が持ち直している中で、カナダも例に漏れず高いGDPの増加となりました。輸出関連は17.8%もの大幅な伸びを見せ、自動車や農作物などの産業もプラス成長となっています。家計の支出が3.8%増えたことも寄与したようです。下期はどれだけ伸び率を見せるのか、ますます目が離せないと思います。

このようなカナダ国内での経済の活性化は現地で活躍する日系企業にも影響があります。国内の消費が増えることは日本製品の販売にもつながります。また、そこで働く駐在員や現地ワーカーの仕事量、給料にも反映されますからね。

カナダと中国の政治に溝か、8月に政府がサイバー攻撃を受けたと発表

8月に入ってから、カナダの政府が中国のハッカー集団から政府系研究機関へハッキングを受けたとのニュースが世界を駆けめぐりました。政府の主要なコンピューターネットワークへのハッキングは、政治上でも大きなリスクとなり得ます。ニュースによると、7月末頃に中国からサイバー攻撃を受けたとのことです。

過去にカナダは何度となくサイバー攻撃を受けています。しかし中国を名指しで批判したのは今回が初めてのことで、カナダと中国の外交関係が緊張していることをあらわしているニュースとも読みとれます。カナダには中国系の移民がたくさんおり、政治上はもちろん経済上でも重要な位置付けとされてきました。カナダ人の31%は中国に対して好ましい印象を抱いておらず、今回のサイバー攻撃によって世論がより中国に反感を抱くのではないかと考えられます。太平洋を隔てて分かれている両国ですが、いつ緊張が高まるとも言えません。中国側は今回の件を否定しているようですが、果たしてどうなっていくのか注目です。

カナダケベック州、終末患者の自殺幇助を合法化

カナダはケベック州では6月、終末期医療を受ける患者のみを対象として自殺幇助の合法化が決定されました。

尊厳死に対する考えが世界中で広まる中で、まだまだ数少ない合法的な自殺幇助制度の確立に向けた法整備が進んでいくことになります。ただし、カナダ連邦法自体は安楽死制度を認めておらず、ケベック州での州法が優先されるか、連邦法が優先されるかは今後もまだ議論が継続することになる見通しです。

ケベック州側はあくまでも安楽死ではなく終末医療の一端であるという主張を行っており、今後どのような決着を見せるかが世界的な安楽死、インフォームドコンセントの風潮にも影響を与えることは間違いありません。安楽死に対しての考え方は国によっては勿論のこと、人によっても大きく違っています。人間の基本的人権の一つとして、自分の死を選ぶ権利が含まれるかどうか、ということが根本的な議題となっていくことでしょう。

日本国内でも安楽死に対する議論というのは進んできていますが、法整備の段階に至るにはまだまだ時間がかかりそうだという印象です。高齢化と医療の発展の裏で、いつか決着を付けなければならない政治課題の一つとして、注目をしていきたいと思っています。